新規受贈資料を公開中です

 この度、同朋大学の服部仁氏より、『直毘霊』の板木を、鵜川鈴子氏より木版刷りの江戸、京都の絵図を新たにご寄贈いただきました。ゴールデンウィークに合わせて、一部資料を展示しています。


『直毘霊』板木  [服部仁氏寄贈]
 『直毘霊』は、宣長が『古事記』世界の根本原理を説いた著作で、『古事記伝』巻一に収載されています。草稿段階から数度にわたって改訂を重ね、単行本としても刊行されました。
 今回寄贈された板木は単行本の印刷に使われた板木で、墨書された年号から幕末頃のものと推定されます。また一部、板木の裏面は広告や別の著作の扉題の版として使用されていたこともわかっています。




 記念館1階著書ウォールにて、全23枚の板木のうち、巻頭と巻末の2枚の板木と、京都の芸艸堂(うんそうどう) で再摺りされたもの、実際に製本された『直毘霊』版本を併せて展示中です。 江戸時代の彫師、そして現代の摺師の手による、丁寧かつ正確な仕事ぶりに唸ること間違いなし!
(摺師 佐藤版画工房・平井恭子氏)


「新撰増補京大絵図」[鵜川鈴子氏寄贈]
 木版で印刷した後、人の手で彩色された丹緑本の地図。林吉永版の京絵図は、江戸時代における京都地図の代表作ともいえるもので、改訂を重ねながら何度も増刷されています。今回ご寄贈いただいたのは、元禄4年(1691)のもの。京都は、宣長が憧れ、愛した町です。松阪に生まれ、人生のほとんどを松阪で暮らした宣長ですが、医者になる修行のため、23歳から5年半を京都で過ごしました。こちらは、記念館1階の地図ケースにて公開中です。

 

4月28日(土)〜5月6日(日)のゴールデンウィーク期間中は、
休まず開館しております。


 

2018.5.1