公益財団法人鈴屋遺蹟保存会理事長の竹上真人です。
公益財団法人鈴屋遺蹟保存会は、本居宣長の関係史跡及び遺墨、遺品等を永久保存し、その偉業を調査及び研究するとともに公開、顕彰を行うことを目的として発足しました。
本居宣長は、小学校の教科書に掲載される、松阪の出身でもっとも有名な人のひとりだと思います。
明治42年に本居宣長旧宅が市内魚町から松坂城跡に移築となり、また本居家所蔵資料が松阪市に寄贈されました。
鈴屋遺蹟保存会はその管理を市から委ねられ、本居宣長記念館において展示公開とその研究に努め、現在に至っています。
私は公益財団法人鈴屋遺蹟保存会の理事長であり松阪市長でもあるという両方の立場に立っていますが、いずれの立場においても松阪を代表する偉人、本居宣長を永く顕彰していかなければならないという思いから、松阪市民のみなさんのみならず全国のみなさんに未来永劫に渡り本居宣長の事績を伝えていくことが使命であると考えています。
新型感染症の流行以降は、感染拡大防止のため、臨時休館、入場者数の制限、市民講座「宣長十講」の縮小など、これまで通りの博物館運営を継続することが困難な時期もありました。
十分にその成果を実感していただけない状況の下、企画展の動画配信や、オンラインミュージアムへの参画など様々な取り組みを行ってきました。
新型感染症が収束傾向となりつつある現在、様々なイベントの再開によって、博物館の日常が戻ってきていることも感じております。
令和12年(2030年)には本居宣長生誕300年という節目の年を迎えるに当たり、新しい歴史を創る公益財団法人鈴屋遺蹟保存会の歩みにぜひともご期待ください。
令和6年3月吉日