昔の人は、よく書いた。
何かを聞くと覚え書きし、後で困らないよう記録の類もきちんと残しました。宣長の時代は、いくら出版活動が盛んになってきたとはいえ、本は贅沢品。現存史料の中に写本が多いところを見るに、まだまだ、本は借りて写すという感覚は根強かったようです。
当館の宣長関係資料には、多くのノート類が遺されています。
日記や本業医者の記録。本からの抜き書きを綴った読書ノート。一定のテーマを決めて作成された情報収集ノート。そして、集められた情報は管理思考され、宣長のノートは進化していきます。もちろん、書く空間にだってこだわりがあります。
そんな宣長を中心に他の人々のノートも観察しながら、≪書く≫ということを考えます。
スマートフォンなどが普及し、ノートを書く機会が激減した私たちにも、意外な発見があるかもしれません。
会 期 2023年12月5日(火)~2024年3月3日(日) ※休館日を除く
会 場 本居宣長記念館 2階展示室く
総 数 82種177点(内、国重要文化財130点)予定
●展示説明会
12月16日(土) 1月20日(土) 2月17日(土)
※いずれも11:00より(要入館料)
●本居宣長記念館
【休館日】 月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始:12月29日(金)~1月3日(水)
【開館時間】 9:00~17:00(最終入館時間 16:30)
【入館料】 本居宣長記念館・本居宣長旧宅「鈴屋」共通
大人 400円 大学生等 300円 小人(小学校4年生~高校生)200円
【住 所】 松阪市殿町1536-7
【T E L】 (0598)21-0312
何かを聞くと覚え書きし、後で困らないよう記録の類もきちんと残しました。宣長の時代は、いくら出版活動が盛んになってきたとはいえ、本は贅沢品。現存史料の中に写本が多いところを見るに、まだまだ、本は借りて写すという感覚は根強かったようです。
当館の宣長関係資料には、多くのノート類が遺されています。
日記や本業医者の記録。本からの抜き書きを綴った読書ノート。一定のテーマを決めて作成された情報収集ノート。そして、集められた情報は管理思考され、宣長のノートは進化していきます。もちろん、書く空間にだってこだわりがあります。
そんな宣長を中心に他の人々のノートも観察しながら、≪書く≫ということを考えます。
スマートフォンなどが普及し、ノートを書く機会が激減した私たちにも、意外な発見があるかもしれません。
会 期 2023年12月5日(火)~2024年3月3日(日) ※休館日を除く
会 場 本居宣長記念館 2階展示室く
総 数 82種177点(内、国重要文化財130点)予定
●展示説明会
12月16日(土) 1月20日(土) 2月17日(土)
※いずれも11:00より(要入館料)
●本居宣長記念館
【休館日】 月曜日(祝日の場合は翌平日)
年末年始:12月29日(金)~1月3日(水)
【開館時間】 9:00~17:00(最終入館時間 16:30)
【入館料】 本居宣長記念館・本居宣長旧宅「鈴屋」共通
大人 400円 大学生等 300円 小人(小学校4年生~高校生)200円
【住 所】 松阪市殿町1536-7
【T E L】 (0598)21-0312
ノートとは
本企画展内でのノートとは、著作として完成されていないものを指します。
抜き書き、聞き書き、覚え書き、テーマを定めない雑記、自分のためにまとめた参考資料。
また、本業医者の記録や家計簿などの生活上の帳簿記録類も、これに含みます。
本企画展内でのノートとは、著作として完成されていないものを指します。
抜き書き、聞き書き、覚え書き、テーマを定めない雑記、自分のためにまとめた参考資料。
また、本業医者の記録や家計簿などの生活上の帳簿記録類も、これに含みます。
◎…国重要文化財
※展示資料は、変更される可能性がございます。
※展示資料は、変更される可能性がございます。
◎『本居宣長随筆』宣長筆
当館には、『本居宣長随筆』と呼ばれる11冊のノートがあります。
特定のテーマを持たない抜き書きノート類を、後世の人がとりまとめて「随筆」と名前を付したものですが、これを見ると宣長の読書量がよく分かります。
しかし、今回展示したのはそのノートの使い方。どうも同時並行して使用していたものが数冊ありそうなのです。今回並べた3冊は、30代後半~60代前半あたりで使用期間が少しずつ被っているのではと推測されるもの。1冊使い切ってから次に書く、なんてルールは宣長の中でなかったのかもしれない。自由な使用法です。
当館には、『本居宣長随筆』と呼ばれる11冊のノートがあります。
特定のテーマを持たない抜き書きノート類を、後世の人がとりまとめて「随筆」と名前を付したものですが、これを見ると宣長の読書量がよく分かります。
しかし、今回展示したのはそのノートの使い方。どうも同時並行して使用していたものが数冊ありそうなのです。今回並べた3冊は、30代後半~60代前半あたりで使用期間が少しずつ被っているのではと推測されるもの。1冊使い切ってから次に書く、なんてルールは宣長の中でなかったのかもしれない。自由な使用法です。
◎「書抜物(かきぬきもの)」宣長筆
「書抜物」と呼ばれる、小さな附箋が89枚(内1枚目録)もあります。
この言葉はどこそこの本のどの部分に記されている、というほぼメモのような内容ですが、なんと、このメモ全ての項目をまとめた目録が付けられているのです。
宣長の字なので、本人が「メモが溜まってきたな」なんて思いながら目録を作ってみたのでしょうが、こういうことがサラサラと出来るのが宣長という人でした。
ここまで管理すれば、メモも立派なノートと化していきます。
「書抜物」と呼ばれる、小さな附箋が89枚(内1枚目録)もあります。
この言葉はどこそこの本のどの部分に記されている、というほぼメモのような内容ですが、なんと、このメモ全ての項目をまとめた目録が付けられているのです。
宣長の字なので、本人が「メモが溜まってきたな」なんて思いながら目録を作ってみたのでしょうが、こういうことがサラサラと出来るのが宣長という人でした。
ここまで管理すれば、メモも立派なノートと化していきます。
「本居宣長四十四歳自画自賛像」
宣長自画賛(個人蔵)
宣長自画賛(個人蔵)
文人たちにとって、書く内容はもちろん、書く空間というのも非常に大切なもの。
宣長にだって、理想はあったはずです。
44歳のときに描いたのは、机に向かう自分の姿。これが、理想だったのかも知れません。
宣長にだって、理想はあったはずです。
44歳のときに描いたのは、机に向かう自分の姿。これが、理想だったのかも知れません。