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平成30年度 夏の企画展

学問とは、考えるとは、一体どういうことだろう

 宣長は一体どのように勉強していたのでしょう? たとえば、"本を読むこと"ひとつをとっても、いろいろな工夫を見ることが出来ます。
 《まとめる》 本から得た知識は、『新版天気見集』や『都考抜書』など再編集します。でも、『本居宣長随筆』のようにあえて編集しないノートもあります。無理に編集しないことも大事です。新しい考察の材料になります。
 《読み返す》 賀茂真淵の『冠辞考』のように、難しくても気になる本は何度も読み返します。すると、思いがけない大発見につながることもあります。
 《比べてみる》 "考える"とは、むかい合わせること、つまり比べて見ることだというのは宣長の有名な説です。異本を対比する(校合)だけでなく、類似するものを並べると発見があります。
 《図解する》 先祖とか子孫とか、家って何だろうかと疑問を抱いて作ったのが「宗族図」です。地図や表など、言葉で考えるだけでなく図解するのも宣長得意の方法です。宣長の勉強法はこのほかにもたくさん!工夫の数々を見ることで、学問への考え方も浮かび上がってきます。

  会   期:2018年6月5日(火)― 9月2日(日)
  展示説明会:展示をご覧いただきながら、わかりやすく説明をいたします。
        6月16日(土)、7月21日(土)、8月18日(土)
        いずれも11:00から(無料)



【主要展示資料】 

① 『万覚』本居宣長筆少年・宣長の世界が凝縮

 表紙に『萬覺』と記されたこの小さなメモが、宣長の学びの第一歩。本を読んで得た知識を次々と書き連ねていきます。内容は衣類の洗濯方法や植物の植え方、火や水の扱い、植物の育て方といった生活の知恵、度量衡の覚、なぞなぞなど。12,3歳の頃に書き始め19歳頃まで書き足したと考えられますが、この【何にでも興味を持つ】・【何でも記録する】姿勢から、宣長の生涯の物学びが始まっていくと言っても過言ではありません。

② 『端原氏城下絵図』本居宣長筆どこの地図だろう?

 寛延元(1748)年、宣長が19歳のときに作成した地図です。実はこの地図、現実には存在しない架空の都市を描いた地図なのです。ひとり黙々と勉強に励む宣長は、とうとうその地図好き・系図好きが高じて架空の町まで作り上げてしまいました。とはいえ、北を流れる嶋田川が左手にくるように傾けてみると、町の構造が宣長憧れの町・京都によく似ていることに気付きますね。1階に展示中の「新撰増補京大絵図」(京都の地図)とぜひ見比べてみてください。
③「宗族図」本居宣長筆
 「宗族図」「母党図」「妻党図」「婚姻図」の4つの系図を載せています。この頃既に芽生えていた、家の歴史・伝統に対する関心を、宣長は晩年まで持ち続けていきました。著作にはほとんど図を使用しませんが、地図や表など、言葉で考えるだけでなく図解するのも宣長得意の方法です。署名の「小津真良」は宣長が10代の頃使用していた名前で、延享元年(1744)15歳の頃に書いたこの図が最も早い時期の使用例です。

以上は宣長のひとりでの勉強方法です。



④「鈴屋円居の図」本居大平賛
 ◀このように何人かで集まって歌会を行う
  こともありました。
  宣長と町の人々との勉強会です。

宣長十講のお知らせ
 第2講:6月16日(土)
 「宣長―萬葉のことば三題」
               廣岡義隆先生
 第3講:7月21日(土)
 「契沖と宣長―それぞれのその後―」
            関西大学乾善彦先生
【時間】14:00~15:00
【会場】本居会館(本居宣長ノ宮内)
  ※今年度から会場が変更になりました。
【資料料】100円(事前申込不要)
本居宣長記念館
〒515-0073
三重県松阪市殿町1536-7
TEL.0598-21-0312
FAX.0598-21-0371
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