midashi_b 質疑応答の勧め

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 宣長さんの学問の出発点は、「なぜ」と言う問いかけです。この自分の中に芽生えた関心を種として育てていきます。
 だから、先生に対しても、また自分自身に対しても、納得できるまで質問をし、考えます。

 友人の荒木田経雅(ツネタダ)に対してこんなことを言っています。

 この前の麻笥(オケ)や鈴についての私の回答について、疑問点が有れば何回でも質問してきてください。このようなことは得てして何回も質疑応答を繰り返すうちに段々良い考えが出てくるものです。だから遠慮無く何回も質問してきてください。

 この質問と回答は『答問録』に載っています。

【原文】
「一、先達而申上候麻笥・鈴ノ事、御不審御座候ハハ、幾度も可被仰下候、ケ様之事ハとかく数へん往復仕り候へば、段々よき考へ出申し候物ニ御座候ヘハ、無御遠慮いく度も可被仰下候」(安永7年6月24日付 宣長差出、荒木田経雅宛書簡)


>> 「鈴」
>> 「荒木田経雅」



(C) 本居宣長記念館


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