小津茂右衛門コレクションは、小津勝久(1878〜1964)の旧蔵品。
長男茂郎に継承され、茂郎の没後、月僊の作品は三重県立美術館に、その他の作品は松阪市(本居宣長記念館)に寄贈された。
寄贈者は小津順子氏、小津昭氏、久保村幸子氏、小津由美子氏、小津宣子氏の5名。
平成4年8月29日に、304種346点(内、器物20点)が、同年8月30日に、81種135点が寄贈された。
第1回目の寄贈品には、宣長書簡や蒲生氏郷関係資料が含まれる。中には殿村安守旧蔵品もあり、伝来面でも興味は尽きない。
第2回目の寄贈品は、松阪万古作品が中心である。
小津家は、松阪市本町矢下小路に住した豪商。
勝久氏はその12代。京都帝国大学卒業後、松阪銀行鑑査役や、伊勢殖産株式会社、三重セメント株式会社社長などを兼務し、実業界で活躍した。また松阪町議会議員を5期にわたって務めた。
号は笹川庵、浜荻。松阪万古命名者でもある。
伝記は、小津茂郎編『笹川庵浜荻』(昭和40年9月1日・私家版)がある。
(C) 本居宣長記念館
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