midashi_g.gif 老蘇の森(オイソノモリ)の宣長歌碑

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 老蘇の森(滋賀県蒲生郡安土町東老蘇)は歌枕。上田秋成『春雨物語』「目ひとつの神」の舞台にもなった鬱蒼たる森であったが、近年新幹線が横断し、昔を偲ぶことは出来ない。歌碑は奥石神社社殿前にある。

 歌は
    「夜半ならば老蘇の森の郭公今もなかまし忍び音のころ」。

 寛政5年4月13日、京都から名古屋に行く時に立ち寄った際の歌。この時同行した大平は、駕籠で行く宣長先生から、老蘇の森を見落としては大変だからお前が気を付けていなさいと言われたという話が、その時の宣長の歌日記『むすび捨てたる枕の草葉』に載る。書は吉田豊照(三重県出身、滋賀県日野町住)。昭和49年6月3日除幕。石は安土山の自然石。

老蘇の森宣長歌碑

老蘇の森宣長歌碑。



(C) 本居宣長記念館


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