◇  版本修復と板木刷り立て実演講習会のお礼 #020

夏の特別展 ホンと!宣長 関連イベント
「版本修復講座」と「板木刷り立て実演会」を開催しましたところ、
たくさんのご参加を頂きありがとうございました。

城風m子先生の版本修復講座では、
小学生から、大学院生、大学の先生、手を使うのが好きという若い女性まで、
熱心に記念館収蔵版本の修復をしていただき、
16日午後と、17日午前で、なんと200冊以上の版本が、綴じを直してちょっと手を入れただけで見違えるまでになりました。
特に2日目はものすごいスピードで作業が進みました。
 
今回の修復対象は、個人や公共団体から頂いた、あるいは保存状態が劣悪なので、
移管していただいた本です。
本居家伝来本のように美しい本ではありません。
最低でも200年という時間を、なんとか生き長らえて、
やっと記念館に安住の地を見出した本たちです。
それが、さらに100年は活躍できる本の山によみがえったのです。

参加者の皆さま、ありがとうございました。
また皆さんの周りにある謡本など和綴本も、これで怖くないですね。
綴じが切れたり表紙が破れていたら、今回の要領で直してください。
また、難しそうなものは記念館にご相談下さい。


17日午後の板木の刷り立ては、さらに多くの方に参加いただきました。
京都の芸艸堂の早光照子様と摺師の市村一房堂・古川元偉(もとひで)様のご講演と実演。
 
ご講演は目から鱗が落ちるような内容で、
実演では、「こんなに墨が少なくていいんだ。」「早い。」など感嘆の声が上がりました。
次々と出てくる質問に明解に答えていただき、本当に、唖然とするような内容でした。
 
特に、記念館の板木を前にしてのお話は・・・
これは、参加者していただいた方だけの特権ですね。


次のイベントは、9月7日、講演会です。
講師は、新進気鋭の研究者、信州大学速水香織先生
「江戸時代の出版文化−知の広がりと宣長−」です。
予約は必要ありませんが、
会場が狭いので、事前に声をかけていただくと席を確保しておきます。
終了後に、特別見学会も計画しております。





2014.8.19 

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