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第67回本居宣長顕彰短歌大会宣長賞受賞作品

 

 令和4年11月26日(土)に開催いたしました第67回本居宣長顕彰短歌大会の宣長賞を受賞されました3名の方々の作品をご紹介いたします。講評は選者の歌人、小島ゆかり先生によるものです。(投稿番号順、敬称略)

作品番号 72
 何気なく吾等が落葉を踏むに似て吾は時代に踏まれ来たりぬ
           和歌山県 松田 容典
【評】
 若葉や青葉、そして紅葉のときを経て落葉となる。その落葉を踏むような何気なさで、自分もまた時代に踏まれて来たという。時代のなかで生きる一人の人生を思う。年齢を重ねてこその、普遍的な作品である。

作品番号 173
 仁和寺の渡り廊下に秋の風藤井聡太の袴をゆらす
            松阪市 前川 佐千代
【評】
 藤井聡太棋士が、初の竜王と最年少四冠をかけて挑んだ令和三年の竜王戦第二局だろう。舞台は秋の仁和寺御所庭園宸殿。その渡り廊下をゆく姿を簡潔に表現した。描写に徹した歌に、静かな緊張感と秋の情感が漂う。

作品番号181
 あの夏の答えは正しかったのかみつめる天の大三角形
             多気郡 森田 しなの
【評】
 「あの夏の答え」とは何だろう。「天の大三角形」が学校時代を思わせながら、一方で何か人生の決断をも暗示する。イメージもリズムもスケールの大きな一首。「正しかったのか」どうか、もちろん答えはない。



第67回 本居宣長顕彰短歌大会チラシ
画像をクリックするとPDFファイルが開きます。

2022.12.7 

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第67回本居宣長顕彰短歌大会動画配信のお知らせ

 令和4年11月26日(土)に開催いたしました第67回本居宣長顕彰短歌大会の動画(抜粋)を希望者の方に配信します。
 この短歌大会は短歌を詠むことで、歌をこよなく愛した宣長の遺徳をしのぶとともに、歌を楽しみ、歌を通して日本文化に触れる機会を持っていただくことを目的として毎年開催しているもので、昨年に引き続き歌人の小島ゆかり先生を選者としてお招きし、松阪市産業振興センターにて開催いたしました。
 動画は、限定公開といたしますので、配信をご希望の方は、メールに住所氏名と、短歌大会に参加された方は短歌大会参加と、また参加されなかった方は短歌大会不参加と明記していただき、下記アドレスまで送信してください。

 令和5年1月31日まで、ご覧いただけるYoutubeのURLをメールで返信します。

 短歌大会に参加された方も参加されなかった方も是非お申し込みいただき、短歌の世界をお楽しみください。

  ※ 送信先メールアドレス norinagakinenkan@gmail.com

2022.12.7 

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