ミズ・ネットワーク松阪主催で「松阪まちなかお雛さま祭り」
が今年も2月5日から開催されます。
記念館でも、一足早く、組み木のお雛さまとほたるぶくろのお雛さまが展示されました。
今年のお雛さまは、本居一族の書き初め、宣子さんの書き初めや、彌生少年のウサギの前に飾りました。
宣長の娘、ひだや美濃さん(三女能登さんの記録はありません)の初節句には、ひゝな(雛)、小ひゝな、古ひゝなが届いています。
私が個人的に一番関心があるのは、内孫の伊豆さんの初節句です。
お雛さんを前にした、宣長さんの嬉しそうな顔が眼に浮かぶようです。今年は、本居家に伝わった「紙雛」を初公開します。詳しくはまたご案内します。
また去年もご紹介しましたが、宣長の下で和歌や古典を学んでいた大平も、22歳の頃から和歌の中でも難しいとされる贈答歌の稽古を開始しました。
その年の三月三日、宣長先生のあとについて桃の節句の挨拶回りをして、訪問先で、雛飾りを前に遊ぶ子どもたちを眺めて一献。
初めて宣長先生と歌の贈答をしました。
「安永六年、贈答の歌をよみならふころ、
師翁三月三日、人の家にまかりけるに、
いといつかしう、ひなあまたすゑなへて、
かけまくもかしこき御前にものたてまつるなど、
わらはべどものあてはかなるあそびするかたはらにて、
盃いたしければ、宣長
雲のうへと 思へはけふは いつるより
おほろけならぬ 春のさかつき
これがかへしせよとありければ
君こすは 光見えてや やみなまし
雲井をうつす けふのさかつき」
『稲葉集別巻』
記念すべき、師弟(宣長48歳・大平22歳)最初の贈答歌です。
お雛さまの展示は3月3日までです。また町の中では、いろいろ楽しそうなイベントやお店屋さんのサービスも企画されています。
詳しくは「おもてなし処 鈴の音」をご覧下さい。

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