「ねぎぼうずのあさたろう」で有名な飯野和好。
彼との「二人会」や、「おやこ寄席」などを精力的にこなす
四代目 桂文我師匠の
『落語「通」入門』集英社新書(2006年10月22日)
が刊行され、好評なようです。
「二代目米沢彦八」の所に、実際に聞いた宣長の感想も、さらりと紹介されています。
ちなみに、宣長の見た彦八の口演の様子は今となっては窺うべくもありませんが、
初代彦八が片袖脱いで熱のこもった演技の様子が、 『御入部伽羅女』の挿絵に載っています。
「伽羅女」は、射和の豪商富山家をモデルにした浮世草子で、『松阪市史』文学編に簡単に見ることができます。
また、文我師匠の本には、珍しい写真が載っています。
昭和5年3月1日から10日までの「第六回記念興業」のプログラムです。
吉本興業部主催で大阪北新地「花月倶楽部」、南地「花月」で開かれたこの会には、
本居長世が三姉妹と出演しているのです。
これが騒動になり、ことの顛末は金田一春彦の『十五夜お月さん』などにも詳しく書かれていますが、師匠は噺家としての立場からこれを取り上げています。
ぜひご一読をお勧めします。
>> 『元暦校本万葉集』
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