展示品解説

◇壁面展示・◎国重文・○県有形・☆初出品

16,日常生活
74,◎『諸用帳』 3冊
 本居家の家計簿。留守の時を除き宣長が記録。現存3冊。展示は、寛政10年(宣長69歳)11月条。廿(二十)日一、八匁わたは布団の綿か。同一、金一分二匁びんつけは今の整髪剤。べには口紅、鏡研ぎは当時の鏡は、今のようなガラス鏡でなく金属鏡だったので、曇ると研いでもらった。津ためは、津の草深か小西からの祝儀の返し(お使いの人に渡す)であろう。竈塗りは、台所かまどの修理。山田口中医は、妻勝が口内炎でかかっていた山田(伊勢市)の医者への支払いなど。当時の生活がつぶさにわかる。
75,◎『法事録』(ホウジロク) 1巻
 宣長記。一族や知人、また真淵など師の忌日を記す。これ以外にも、「安永二年癸巳九月恵勝法尼七回忌取越」(恵勝は宣長の母勝)などの家族や先祖の法要の記録を多く残す。法事を丁寧に行うのは宣長の主義に基づく。今回は全巻展示した。
76,「荷札」 3枚 
 当時の旅は、滞在用や、また五街道以外では、自炊用の物など大量の荷物が必要になった。和歌山ではこたつまで要ったが、さすがにその時は現地調達している。展示の荷札は、宣長の和歌山行きに使用。この札を付けて荷物を別送する。春庵から中衛に通称を変えたのは寛政7年2月。よって、「本居春菴」は最初の和歌山行(寛政6年)、「本居中衛」は寛政11年か12年に使用したものであろう。文字は宣長筆。

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