展示品解説

◇壁面展示・◎国重文・○県有形・☆初出品

14,言葉の探究
65,◎「倭音通音」 1枚
 宣長筆(26歳)。宝暦5年4月30日、谷川士清 『日本書紀通証』より書写。奥書「右倭語通音図者谷川氏所撰日本書紀通証所載也、頗有発明、故今写之以備後考云、宝暦乙亥孟夏晦日 本居春菴記」。また『日本書紀通証』本編を『本居宣長随筆』第2冊に抜書。本図を、「すこぶる発明有り」と高く評価するが、「オ」と「ヲ」の位置付けは、この後に宣長が逆であることを証明する。
66,◎「俗語」1枚
 宣長筆。京都滞在の頃に記す。これは宣長たち漢学書生が、漢文体で戯文(ふざけた文章、これがやがて洒落本のような戯作へと発展していく)を記すときの用語集。最初のカブロやヤリテ、クルワは花街の言葉。実際に宣長の記した漢文体の戯文も残されている。また、一方では、そのような実用目的だけでなく、あらゆる言葉に対する関心もうかがえる。
67,『字音仮字用格』 版本1冊    
 宣長著(42歳)。今日では、「オ」は「ア行」、「ヲ」は「ワ行」に定まったが、中世ごろから「オ」と「ヲ」が混同し逆になっていた。宣長はこの誤りを指摘し、本書で五十音図の訂正をした。また、宣長は『韻鏡』その他の書物に依り、漢字一字一字の音を仮名で示しており、その大部分は明治、大正を経て、戦後の現代仮名遣いの実行に至るまで、漢字字音の正式な表記法として、使用されるほどの成功をおさめた。
68,◎『阿毎莵知弁』(アメツチノベン) 1帖
 宣長著(32歳)。宝暦11年3月成立。

>>『阿毎莵知弁』(アメツチノベン)
69,◎『古書類聚抄』 10冊
 宣長筆。『古事記』等主要古典の項目別索引。展示は、巻1「天象火類・地儀・節序」巻3「草木穀・禽獣・玉石土砂金」

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