展示品解説

◇壁面展示・◎国重文・○県有形・☆初出品

10,浄土宗から京都へ
浄土宗修行から京都への関心が芽生える。
46,◎『円光大師伝』1巻   ★ 14歳の筆跡  
 宣長(14歳)写。現在確認できる一番最初の写本。浄土宗の開祖・法然上人(ホウネン・1133〜1212)の伝記。
47,◎『洛外指図』1枚  
 宣長写(17歳)。京都周辺図。北は花脊の北にある大悲山(峰定寺)、南は河内との境の洞ヶ峠、東は大津、西は大江山まで載せる。奥書「延享三年丙寅十月廿七日本居真良栄貞」。『都考抜書』起筆と同じ時期の作図。同書がそれぞれの場所の時間的把握であるのに対して、本図は空間的な把握と見ることができる。縮尺は「一寸五分一里の積り」とある。町や集落、池、一部の寺院には淡丹色を塗る。街の細部については六年後に「京の図」が描かれる。
48,◎『都考抜書』6冊    
 宣長(17歳頃から22歳頃まで)筆。京都に関する記事の抜き書き。内容は、分類はされていないものの、『私家版京都百科事典』である。展示は、第3冊「都考抜書、京志、巻之三」。表紙には「延享四丁卯十一月二十七日終」、表紙裏には「遠遊紀行・東海紀行・続徒然草・鎌倉九代記・徒然草・平家物語・大和本草・青葉笛ノ物語」と引用書目が挙げられる。京都という地を、地図という空間の中だけでなく、文献により時間(記憶)の中で立ち上がらせようとしたか。

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