九月の宣長

◇ 9月

 長月9月は「九月(ナガツキ)は稲刈月(イナカリヅキ)」『古事記伝』巻30。秋冷を覚える季節。庭の桜も紅葉し、散り始める。
「なが月の十日ごろ、せんざいの桜の葉の、色こくなりたるが、物がなしきゆふべの風に、ほろほろろおつるを見て、よめる
 花ちりし 同じ梢を もみぢにも 又ものおもふ 庭ざくらかな これをもひろひいれて、やがて巻の名としつ」『玉勝間』巻2。
 享和元年(1801)9月29日、宣長はその生涯を閉じる。享年72歳。


◇ 時候の言葉(寛政10年書簡)
「秋冷逐日相増候節」(9月8日・栗田土満宛)
「次第冷気相成候処」(9月21日・小西春村宛)
「追日冷気之節」(9月27日・大円宛)


◇ 3つの大きな出来事

  1. 延享元年(15歳)9月1日、『神器伝授図』書写、同4日『職原抄支流』書写に着手。
  2. 寛政2年(61歳)9月10日、『古事記伝』版本第1帙(巻1〜5)出来、届く。
  3. 享和元年(72歳)9月29日夜子刻、宣長死去。

◇ 9月の歌

    月下菊
月影の まがきの西に うつろへば 
      菊はそなたぞ 盛なりける
                  (安永5年・47歳)
    田家擣衣
いかならむ 寒き田面の ひとつ屋に 
      ひとりおきゐて 衣うつよは
                  (天明4年・55歳)

【もっと知りたい】

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