十月の宣長

◇ 10月

 神無月10月、次第に寒くなってくる。この月は、出雲に神様が集まるので、出雲では「神有月」、ほかでは「神無月」という。門人・長瀬真幸が、このことは古い本には見えないがいかがですか。また真淵先生の「雷無月」説はどうですかという質問をした。宣長さんは、この「出雲大社神集」のことは、出雲でも言い、どこかの神社に何かあると聞いたが、忘れたよ、真淵先生説は、いかがかね、つまりダメと答えている。


◇ 時候の言葉(寛政10年書簡)
「如御申逐日冷気之節」(10月2日・小西春村宛)
「寒冷之節」(10月22日・野井安定宛)
「寒冷之節」(10月27日・荒木田久老宛)


◇ 3つの大きな出来事
  1. 宝暦7年(28歳)10月6日、医術修行を終えて松坂に帰る。医事を以て生涯の業とする。
  2. 寛政10年(69歳)10月13日、『うひ山ぶみ』脱稿。
  3. 寛政12年(71歳)10月18日、夜半の寝覚めに桜の花を思い、「桜花三百首」(『枕の山』)を詠む。

◇ 10月の歌

    愛牡丹
くらべ見ん いづれか色の ふかみ草 
         花にそめぬる 人の心と
あかず見る 心の色は くさの名の 
         廿日すぐとも 花にあせめや
                    (宝暦10年)

【もっと知りたい】

◇ 神無月は大忙し ◇ 牡丹の歌


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