midashi_v.gif 『松坂勝覧』(マツサカショウラン)

l_v3.gif

 宣長さん16歳の著述。ハンディータイプの松坂ガイドと町の略史。この時期、宣長さんが愛読して、また憧れていた「貝原益軒」本の真似だろう。益軒は儒者で、医者。また今のハウツー物の先駆けのような本をたくさん書いた。この人に、「何々勝覧」という、京都や大和(奈良県)など各地のガイドブックがある。それを模したのではないだろうか。

 延享2年(1745)3月26日成立。「伊勢州飯高郡松坂勝覧」とも。
 内容は、松坂の略史に始まり、縦横の通り別に各町を紹介、続いて近在の名所、神社、仏閣を簡略に記述。松坂の地誌としても最も古い部類に属し、また、寺社の祭礼など本書にしか見えない記事もあり、小冊ながら注目に値する。 巻末に「年代記」として四項載せ更に書き継ぐ予定であったか。奥書「延享二年乙丑歳三月二十六旦、小津真良」。「小津」姓はこれ以後の資料に見られない。
 共表紙仮綴冊子装であるが表紙には墨で題簽、綴糸を模し、書物編集の願望が窺われる。
 自筆本は、本居宣長記念館所蔵。 【翻刻】『本居宣長全集』巻20。『松阪市史』巻9。


『松坂勝覧』

『松坂勝覧』



(C) 本居宣長記念館


目 次
もどる