鈴屋円居の図部分 本居宣長記念館
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現在の展示


        前期 3月1日 (水)〜 4月23日(日)
        後期 4月25日(火)〜 6月7日 (日)

◎…国重要文化財  ☆…初出品 

 

 

 会う――出会いは偶然ではない

京都のエピキュリアン堀景山先生、「松阪の一夜」賀茂真淵先生など、宣長の生涯は幸運な出会いに満ちている。でもそれは、でもそれは,求める心と綿密なリサーチがあったから。

医学修行のために京都に行った宣長が師事した堀景山は、ただの儒者ではなかった。深いというより広い学識と歴史好きで、好奇心旺盛な宣長には、ぴったりすぎるほどの先生だった。契沖の ◎『百人一首改観抄』を知ったのもきっと景山経由だろう。宣長はこの本で古典研究の可能性に目覚めた。景山先生から伝与された ◎『日本書紀』。この本を読むことが、『古事記』再発見の第一歩となった。
『古事記』を研究する手がかりを探す宣長に、ある人が、こんな本が江戸で評判だと見せてくれたのが賀茂真淵の ◎『冠辞考』。これが「松阪の一夜」へとつながっていく。それにしてもこんな特殊な本を買って松坂に持って帰る、松坂商人の教養の深さには驚く。

 継ぐ――未来を見据える目

継続と継承。もの学びは方法よりも継続すること、つまり続けることが大切だと、宣長は言う。また一人の力には限界がある。もの学びの結果である研究成果は、継承されることで、未来に向けて進歩を続ける考えた宣長は、その普及にも工夫と努力を重ねた。
 さて、宣長の家と三井家は隣り合っている。三井高利は日本の流通革命を引き起こした。宣長は,物まなびの力と学問の未来を信じ、わが国に学問の流通革命を起こした。松阪には未来を見据える目がある。

☆「賀茂真淵添削詠草」(小津明義氏寄贈)、継承とは時にバトルの様相を呈する。江戸の真淵と松坂の宣長。400キロを隔てて学問のバトンリレーが行われた。宣長が契沖や真淵の学問を知ったのは、著作が出版されていたから。本を出す意義は大きい。「古事記伝板木」・「宣長刊行書籍」最新の研究成果が続々と出版される。円山応震の☆「本居宣長像」(丸山保幸氏寄贈)は、養子大平も推奨するほど宣長の雰囲気をよく写している。画像は独りで学ぶ全国の学者たちの書斎に掛けられ、大きな励ましとなった。☆「四五百の森図」(小津明義氏寄贈)・「牧童図」(津村みち氏寄贈)宣長は盛んに画賛をする。これは本居家の収入源にもなったはずだが、それ以上に宣長の名前を弘める効果があった。☆「本末歌」(池田雅延氏寄贈)は、宣長の長歌。この歌もたくさん書かれたが、一枚書くのに一時間弱かかる。それを多忙な宣長が一日に何枚も書くのは、「本と末」の大事さを教えたかったからである。☆「宣長書簡・横井千秋宛」(神保攝朗氏寄贈)は新出書簡。『古今集遠鏡』出版などへの指示が書かれているが、宣長の実務的な能力が窺うことが出来る。

 

 めぐる――学ぶ歓び

常に考え続け、教えて倦むことがない強靱な精神と工夫の数々は、多くの人々に学ぶ歓びを伝え、18世紀の末、知のネットワークが形成された。日本はいよいよ近代に向けて大きな一歩を踏み出した。

「駅鈴」は浜田城主松平康定侯が、宣長の『源氏物語』講釈聴講のために松坂を訪れた際のお土産。講釈に満足した康定侯は宣長に『源氏物語玉の小櫛』執筆を依頼した。『万葉集疑問』(小野寛氏寄贈)は愛媛県八幡浜の野井安定の質問書。宣長は回答し送り返した。☆「帆足京短冊」(小津明義氏寄贈)京(みさと)は父と熊本県山鹿からやって来た15歳の少女。松坂で『古事記伝』を書写した。今、山鹿には親子の銅像が建っている。宣長の学問はこのように身分や地域を越えて拡がっていった。またそこから共同研究のようなおもしろい成果も生まれてきた。宣長の手沢本◎『万葉集』はその共同研究の場であるし、◎『古事記伝』は、その成果を存分に活かし内容がいっそう豊かになった。



◇  主な展示品  ※写真をクリックすると大きめの写真が表示されます。



☆「四五百の森図」(小津明義氏寄贈)   

☆「四五百の森図」(小津明義氏寄贈)


☆「松の図」(個人蔵)

☆「松の図」(個人蔵)


☆「家の業」(小津明義氏寄贈)

☆「家の業」(小津明義氏寄贈)


「鶺鴒(せきれい)の図」

「鶺鴒(せきれい)の図」


☆「宣長半切詠草真淵加筆」(小津明義氏寄贈)

☆「宣長半切詠草真淵加筆」(小津明義氏寄贈)


☆「本居宣長像」(丸山保幸氏寄贈)

☆「本居宣長像」(丸山保幸氏寄贈)


☆「宣長懐紙」(松場弥氏寄贈)

☆「宣長懐紙」(松場弥氏寄贈)


 

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